虫歯の治療方法
冷たいものがしみる、熱いものを口にふくむと痛みがある、顎やほっぺが痛むといったさまざまな自覚症状が、一番最初に虫歯を疑うサインのひとつ。初期の虫歯には痛みがないと言われていますので、多かれ少なかれ自覚できる痛みがある時点で、その虫歯がある程度進行している可能性が高くなり、なんらかの処置が必要になっている虫歯の状態だということを意味します。
虫歯の治療方法には、虫歯になったところを削って詰めものを入れる「充填治療」、虫歯になったところに被せものを使う「補綴治療」、歯の神経を取り除く「抜髄治療」、歯の根の中を消毒する「感染根管治療」などがあり、虫歯の進行具合によって適切な治療が異なってきます。小さな虫歯の治療は1回で完了となることもありますが、大きい虫歯や詰めものを技工所で作成する必要がある虫歯は、2?3回の通院が必要となります。
また、虫歯の神経や歯の根の部分にかかわる根管治療は、3?5回程度の通院が必要になるのが一般的。ケースによって。通院回数や処置が大きく異なることを覚えておきましょう。
一方で、過去には銀や金などの金属を用いた治療が主流だった詰めものを用いる治療でも、最近は医療の進歩や審美性などを理由に、歯によく似た色の歯科用のセラミックやコンポジットレジンなどの素材を用いることが増えてきています。歯の場所や詰めものの場所などによっては向いている素材や向いていない素材がありますが、審美性や素材による特徴の違いなどが気になる方は、ぜひ歯科医師に相談してみましょう。
近年は、虫歯の細菌が身体のいろいろなところに害を及ぼす可能性があることが知られるようになり、患者さん側の歯の健康への意識がどんどん高まってきています。「虫歯になりかけ」といった本当の初期症状が見られる歯は、歯科医院でも積極的に治療をしないことがありますが、歯の痛みや口内の不快感などちょっとしたことでも気になることがあるときは、積極的に歯科医師や歯科助手に相談してみるとよいでしょう。