インプラント矯正とは
インプラント矯正とは、歯科矯正のひとつとして知名度も高くなってきた歯列矯正の新しいかたち。失った歯の代わりに人口歯根・連結部分・義歯を取り付けるデンタルインプラントとは違い、歯科矯正用アンカースクリューと呼ばれるネジのようなものを歯茎に埋め込んで歯の矯正を行なう方法です。
そもそもインプラントとは、わたしたちの身体に人工物を埋め込むことを意味する言葉です。インプラント矯正にはインプラントという単語が使われているためにデンタルインプラントと混同されることがよくありますが、インプラント矯正とデンタルインプラントはまったく別の目的を持つ治療方法となります。
インプラント矯正は、歯の表側や裏側にワイヤーとブラケットを装着して行なう一般的な歯列矯正よりも、治療期間が大幅に短縮できる点、より高い治療効果が期待できる点、大がかりな手術の必要がない点などがメリット。歯茎に埋め込む歯科矯正用アンカースクリューが強固な固定源となってくれるため、通常の歯列矯正では治療が難しいと判断された歯並びや顎を広げる治療に対応が可能で、大切な歯を抜くことなく行なえる治療の幅が広がりました。
とくに、これまでの治療では適切な処理が困難とされていた治療ができるようになったのが、インプラント矯正の一番の功績。歯を骨のなかに沈めるように動かす治療、奥歯を後ろに動かす治療、前歯を大きく動かす治療など、歯列矯正の可能性の飛躍的な向上につながっています。さらに、笑顔になったときに歯茎が大きく見えてしまうガミースマイルの改善に効果的な方法としても注目が集まっています。
インプラント矯正に使われるチタン合金製の歯科矯正用アンカースクリューは、1本5分から10分程度の短時間での処置が可能です。骨に穴を開けたり粘膜を切開したりすることなく、少量の麻酔を使った処置だけで歯列矯正のための準備が完了します。インプラント矯正による歯列矯正に興味がある方は、ぜひお近くの歯科医院やかかりつけの歯科医院に相談してみていただければと思います。