親知らずは口腔外科で抜いてもらうの?
前歯から数えて8番目の奥歯を「親知らず」といいますが、この親知らずは10歳頃に形ができ始め、20歳頃から生え始めます。親知らずは全員が持っているわけではありません。生まれつき親知らずがない「先天性欠如」は、およそ10人に1人の割合でみられ、年々その発生率は増えてきているため、親知らずがないことはそんなに珍しくないのです。
そんな親知らずですが、生えてくるスピードが他の歯より極端に遅いため、位置異常を起こしやすい傾向にあります。時には斜めに生えてきてしまったり、親知らずが歯肉に埋まったままになったりする場合があるのです。さらには上下どちらかの親知らずしか生えなかった場合、噛み合わせが悪くなってしまい、痛みや違和感を感じる原因にもなることが問題です。また斜めや横向きに生えてきた親知らずは、隣の歯を圧迫し、歯石が溜まりやすくなることにより、炎症を引き起こすケースがあります。
その炎症をそのままにしてしまうと、周りの歯肉が急に赤く腫れて痛くなり、これがさらに悪化すると顔が腫れたり、口が開きにくくなったりといった症状が現れてしまいます。最悪の場合、命に関わることもありますので、少しでも親知らずに違和感を感じた場合は、すぐご相談ください。一般的な歯科でも親知らずの抜歯は可能ですが、治療が難しい場合は口腔歯科で行なうと安心です。専門性も高いため、特に「深く埋まっている親知らず」は、口腔歯科で抜くとよいでしょう。太い血管が近くにある場合は、抜歯にも大きなリスクを伴います。
口腔歯科での治療なら、もし仮に血管を傷つけてしまったとしても、すぐに対処することが可能です。また抜いた方がよい親知らずとそのままでよい親知らずもあるため、当院では口内を見るだけでなく、レントゲン撮影などで歯根までしっかり確認、この親知らずは正常に生えているのか・将来的に利用する可能性はあるのかなど総合的に判断できます。また、レントゲン撮影をして歯根までしっかり見ることで、できるだけ痛みを抑えて治療・抜歯が可能です。「抜歯は怖い」と不安に思っている方のために、より痛みを少なく抜歯することを重視しています。