歯周病は歯磨きで改善できる?
歯周病の主な原因はプラーク(歯垢)です。プラークとは生きた細菌の塊で、歯の表面や歯と歯茎の間、歯と歯の間に付着し、ネバネバとした感覚が生じます。プラークが歯と歯茎の間に入り込んで蓄積されていくと硬い歯石に発展し、歯周病のサインといわれる歯茎からの出血や歯のぐらつきを感じるようになります。粘着力のあるプラークは水に溶けにくく、うがいなどで簡単に落とすことができないため、適切な歯磨きを行ないケアすることが大切です。
1日最低でも2、3回は歯磨きをする習慣を付けて、歯石が蓄積するのを防ぎましょう。通常の歯ブラシだけでは行き届かない部分までしっかりケアするためには、歯間ブラシやフロスを使い、歯と歯茎の境目、歯と歯の間の手入れをすることが大切です。ただし、歯磨きだけでは歯周病を100パーセント改善できるわけではないので注意が必要です。
特に、喫煙習慣がある方、歯ぎしりや食いしばりがある方、ストレスを抱えやすい方などはかかりやすい傾向があるため、根本的な原因である生活習慣を改善することが大切になってくる場合もあります。また、日頃から自分でオーラルケアをしっかり行なっていたとしても、どうしても歯ブラシが届かない部分があったり、自分では気づかないうちに初期段階とも言える歯肉炎を発症していたりする場合もあります。プラークは歯磨きによってある程度取り除くことができますが、一度歯石になってしまうと自分で除去することはできません。
そのため、はっきりとした自覚症状がなくても定期的に歯科医師による検診を受けて、歯石除去を行ないましょう。定期検診をすることで予防が可能ですし、万が一歯周病の恐れがあった場合でも初期の段階で治療することができるため、負担が少なくて済みます。
歯周病が進行すると歯茎が歯を支えられなくなり、最終的には歯を失ってしまうこともあります。歯をきれいに保つことは社会におけるマナーでもあり、周囲に対して好印象を与えられるメリットもあります。できれば1シーズンに1回の頻度で定期検診とクリーニングを行なうのがおすすめです。