噛み合わせと矯正
歯の矯正治療は、歯並びの見た目をキレイにするだけではありません。実は噛み合わせが悪いと、食べ物を上手く咀嚼できなくなり、身体に悪影響を及ぼす結果となります。そればかりか、歯と歯の間に隙間ができてしまい、食べ物が挟まりやすくなってしまいます。食べ物が挟まりやすくなることで虫歯の原因が多く存在する結果になり、放置しておけば虫歯が進行し、最悪な場合大切な歯を抜歯することにもなりかねません。
虫歯による抜歯にならないためにも、歯の矯正治療を行なって噛み合わせを正しく治しておく必要があるのです。では、どのような歯の状態で噛み合わせが悪くなるのでしょう。タイプ別で、7つの歯並びの状態をご紹介しましょう。まずは、「叢生(そうせい)」と呼ばれる状態で、歯が凸凹に生えている状態の歯並びのことです。可愛いといわれる八重歯も、この叢生(そうせい)に当てはまります。
次は「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれる歯並びで、別名「出っ歯」とも呼ばれています。上の歯が口の前に突き出ている歯並びです。3つ目は「開咬(かいこう)」と呼ばれる歯並びで、前歯の上下方向に隙間ができる状態で、前歯が噛み合わない状態となっています。4つ目は、「下顎前突(かがくぜんとつ)」と呼ばれる歯並びで、先ほどの「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」の逆で、下あごが前に出ていることで、下の歯が上の歯の前に出てしまう歯並びです。
5つ目は「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼ばれる歯並びで、歯と歯の間に隙間が空いている状態であり、「すきっ歯」とも呼ばれています。6つ目は「交叉咬合(こうさこうごう)」と呼ばれる歯並びで、奥歯の噛み合わせが上下反対になっている状態で、通常の逆の噛み方となるため、あごの関節に影響があり顎関節症を引き起こすケースもあります。
最後となる7つ目は、「過蓋咬合(かがいこうごう)」と呼ばれる、噛み合わせが深い状態の歯並びです。ケースによっては、前歯がほとんど見えないほど深く噛みこんでいる状態も見られます。いずれも読み難い専門用語で呼ばれる噛み合わせですが、これらの状態だと食べ物を食べる時に、歯で切る、すり潰すなど、本来の咀嚼ができないので消化不良を起こしたり、虫歯の原因や顎関節症になったりします。そうならないためにも、歯の矯正治療によって噛み合わせを正しく戻しておきましょう。