矯正歯科のメンテナンスについて
歯の矯正をしていないときは、数ヶ月ごとの歯のクリーニングやホワイトニングなどのメンテナンスがメインです。それに対して、ワイヤーやブラケットなどの矯正装置を装着している矯正治療中や矯正治療後の保定期間は、普段のメンテナンスにひと手間を加えたメンテナンスが必要となります。
まず、矯正治療中に必須となるのが、普段のお手入れよりも念入りな歯ブラシによるブラッシングです。一般的に使われている長方形の歯ブラシを使ったブラッシングにプラスして、筆のような形状をしたワンタフトブラシを使ったブラッシングが推奨されています。ワンタフトブラシがはじめての方は、最初は使い方に戸惑うかもしれませんが、より繊細な動きを可能にするワンタフトブラシを使うことで、歯の表側や裏側に装着しているワイヤーやブラケットの周辺、歯と歯の間、歯と歯茎の間の細かい汚れを簡単に取ることができます。
そのため、矯正治療中はもちろん、歯科矯正をしていない方の虫歯・歯周病予防対策としてもおすすめです。また、フラットな長方形の歯ブラシの代わりに、山型の歯ブラシを推奨している歯科医院もあります。矯正装置装着後に、毎日の歯ブラシの仕方についてきちんと教えてくれる歯科医院も多くあるので、歯列矯正中のおうちでのケアに不安を感じている方は、ぜひ気軽に相談してみましょう。
定期的な歯科医院でのチェック以外に臨時のメンテナンスが必要になるのは、矯正装置が口内のどこかにあたって痛みを感じるとき、ワイヤーやブラケットが外れたり壊れたりしたとき、飲食中に違和感があるときなどです。さらに、仕事や学校などが忙しくて予約していたメンテナンスに行けなくなってしまったという場合は、できるだけ早めに時間を見つけて歯科医院でのメンテナンスを受けることが大切です。歯列矯正のおもな目的は、歯並びや噛み合わせを整えてお口と身体の健康を維持することにあります。きれいな歯並びと身体の健康を守るために、ぜひ歯列矯正を前向きに検討していきましょう。